[フランクフルト 6日 ロイター] - ドイツ最大の労組IGメタルのイェルク・ホフマン代表は、同国の自動車産業は電気自動車(EV)用の電池をはじめとする新技術に投資しない限り、「雇用の崩壊」に直面することになると警告した。

同国のIFO経済研究所の調査によると、EVへのシフトによって、企業が従業員の再教育を加速しない限り、2025年までに内燃機関生産に携わる約10万人の雇用が失われる可能性があるという。

ホフマン氏はロイターに「雇用の喪失分が完全に補えると主張する人は偽りの期待を抱かせている」と強調。

バッテリー駆動車は内燃機関車に比べて組み立て作業が少ないため、EV普及で技能のミスマッチが生じ、失業につながるリスクに対応するため、自動車と自動車部品のメーカーは従業員の再教育が必要になる。

ホフマン氏によると、ドイツの自動車産業で内燃機関技術に直接携わる26万人の労働者のうち、数万人が失業のリスクにさらされている。

「電池技術などの分野への投資が行われたとしても大きな挑戦となる。投資や工業化なしでは、私たちは雇用崩壊に直面する」と警告した。

ドイツ政府は2030年までに二酸化炭素(CO2)排出量を65%削減する目標を掲げており、ホフマン氏は自動車業界の排出量規制も厳しくなると予想。政府の新たな目標下で、2029年までにドイツの公道で走るEVが1400万─1600万台まで増えることになるとした。従来は700万─1000万台と推計されていた。

「その段階になれば新車3台のうち2台は完全なEVまたはハイブリッドになる見込みだ。EVが1台増えるごとに内燃機関車は1台減る」と語った。