[東京/香港 13日 ロイター] - 暗号資産(仮想通貨)のビットコインは、13日のアジア時間の取引で5万ドル近辺に反発している。

ビットコインは、米電気自動車(EV)メーカー、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が12日、ビットコインを使ったテスラ車購入を停止したとツイートしたことを受けて、一時17%急落。

2200GMT(日本時間13日午前7時)直後のツイートから2時間弱で、約5万4819ドルから、3月1日以来の安値となる4万5700ドルに値下がりしていた。

その後、アジア時間の取引では5万0196ドルまで反発し、下落分の約半分を取り戻した。

仮想通貨で世界2位のイーサも、一時14%急落し、3550ドルの安値を付けたが、その後は4000ドル台に回復している。

マスク氏は「ビットコインのマイニング(採掘)と取引で使用される化石燃料、特に最悪の排出源である石炭の利用が急増していることを懸念している」と述べた。

ケンブリッジ大学と国際エネルギー機関(IEA)が発表した最新のデータによると、こうしたビットコインのマイニングが消費する年間のエネルギーは現在のペースでは、オランダの2019年の消費量と同水準になるという。

テスラは今年、15億ドル相当のビットコインを購入したと発表。テスラ車の購入でビットコインによる支払いを受け入れる方針を示した。これが今年のビットコイン急騰の一因となっていた。

マスク氏は、テスラが保有するビットコインを売却することはないと表明。マイニングが、より持続可能なエネルギーに移行すれば、直ちにビットコインの受け入れを再開する方針を示した。

アンバー・グループの米州担当トップ、ジェフリー・ワン氏は、リスク資産全般の下落も、ビットコイン急落の一因だと指摘。12日のS&P総合500種指数、ナスダック総合指数は、それぞれ2.1%、2.7%下落した。

Diginexのセールスマネジャー、ジャスティン・ダヌタン氏は「興味深いことに、ビットコイン以外の仮想通貨は底堅く推移している。ツイートでは、マイニングで使われる化石燃料が理由に挙げられたが、他の大半の仮想通貨はすでに効率の良い手段を編み出しており、このため、アウトパフォームしている」と述べた。

仮想通貨市場全体の時価総額にビットコインが占める比率を示す指数は42と、2018年6月以来の低水準。同指数が100の場合、保有されているすべての仮想通貨がビットコインであることを意味する。

<ビットコインをショート、イーサをロングに>

ビットコインは4月中旬に最高値の6万4895.22ドルまで上昇したが、その後は伸び悩んでいる。5月初めには5万8000ドル付近で推移していた。

一方、イーサは12日に最高値を更新。その後下落したものの、年初来上昇率は435%と、ビットコインの75%を大幅に上回っている。

デジタルアートなどの所有権を証明するNFT(非代替性トークン)など、イーサリアム・ネットワークの利用が増えていることが一因だ。

ペッパーストーン(メルボルン)の調査責任者、クリス・ウェストン氏は「われわれが、ここしばらく進めているのは、ビットコインをショート、イーサをロングする取引だ。素晴らしい成果が出ている」と発言。

「誰もが疑問に思っているのは、イーサの時価総額が、どの段階でビットコインを上回るかだ。個人的にはそうした日は来ると思う」と述べた。