[ワシントン 3日 ロイター] - 米セントルイス地区連銀のブラード総裁は、新型コロナウイルスの流行により、米経済が不安定な時代に突入した可能性があると指摘、景気が拡大し、生産性が高まる一方、金利が上昇し、インフレが進行する可能性があるため、危機対応策を終了すべきだとの認識を示した。

2日にロイターとのインタビューで述べた。

総裁は5年前、米国が低成長・低生産性・低インフレの局面に陥っていると発言していたが、現在は、新しい「体制(レジーム)」が到来した可能性があり、連邦準備理事会(FRB)が変化の速さとショックの頻発に対応する必要があると考え始めていると述べた。

総裁は、新型コロナが流行する以前は、10年以上にわたって「経済成長率が低く、あまり変動はなかった。インフレ率も、それに足並みを揃える形で低く、あまり変動はなかった」と指摘。

「こうした環境は、世界の均衡が崩れた環境とは非常に異なる。反響は今後も続き、これまで見慣れていたよりもはるかに高いボラティリティーに直面するだろう」と述べた。

総裁は、こうした新しいレジームのメリットについて、生産性が向上し、米経済成長と賃金上昇が加速する可能性があると指摘。一方、インフレが進行するリスクがあり、物価圧力が自然に弱まり、金融緩和政策を継続できるというFRBの現在の予想が外れる恐れがあるとの見方を示した。

総裁は「海外諸国の景気が回復するにつれ、長期にわたる根強い影響が出てくるだろう。どこも不足とボトルネックだらけだ。欧州は今後数四半期で成長が加速する可能性が高い」とし「企業はまだコロナ後の世界への調整を続けている。多くのことが、われわれの慣れていないペースで起きている」と述べた。

総裁は、こうした状況では「金融政策の敏捷性を高める必要がある」と主張。

自身が量的緩和の終了で早期の行動を呼び掛けているのは、早期に小刻みな対策を講じるためであり、後になって「慌てて」行動する必要が生じるリスクを冒すべきではないからだと述べた。