[東京 4日 ロイター] - ホンダは4日、2022年3月期通期の連結業績予想(国際会計基準)を上方修正した。純利益は前期比1.9%増の6700億円となる見通し。従来は10.3%減の5900億円を想定していたが、一転して増益を見込む。北米での四輪販売好調、為替の円安効果やコスト削減も寄与する。一方、半導体不足や新型コロナウイルス感染拡大の影響で、通期の四輪の世界販売計画は15万台引き下げた。

通期の営業利益は18.1%増の7800億円と従来予想から1200億円上振れる。修正後の営業利益予想は、事前の市場予想(IBESがまとめたアナリスト19人の予想平均値7643億円)を上回る。為替変動で480億円、コスト削減などで410億円、販売費及び一般管理費の抑制で360億円押し上げる。

通期の売上収益(売上高に相当)は17.3%増の15兆4500億円を見込む。従来予想から2500億円引き上げた。前提為替レートは1ドル=106円(従来は105円)に見直した。

四輪の世界販売計画は485万台と従来の500万台から下方修正。従来予想には半導体不足の影響を織り込んでいなかったため、今回は半導体不足のほか、東南アジアなどでの感染拡大による生産への影響を反映した。

倉石誠司副社長は会見で、4─6月期の半導体不足による生産への影響は「17─18万台くらいだった」と説明、「下期には挽回できると考えている」と話した。

4─6月期の影響はほぼ想定内だったが、火災のあったルネサスエレクトロニクスの半導体工場復旧が少し遅れ、東南アジアでのロックダウン(都市封鎖)にも見舞われていることから「最新の事業環境を踏まえて販売計画を下方修正した」。7─9月期以降は「思っていた以上に台数への影響が大きく、地域によっては生産キャパシティをオーバーすることになり、今期中に取り戻すことが難しい」と話した。

3日から稼働停止中の中国湖北省武漢市にある現地合弁の完成車工場について倉石氏は「サプライヤーでクラスターが発生し、急きょ止めざるを得なかったが、それほど長期化しないと思う。大きな影響は出ない」との見方を示した。

同時に発表した21年4─6月期連結決算(国際会計基準)は、売上収益が前年同期比68.7%増の3兆5838億円、営業損益が2432億円の黒字(前年同期は1136億円の赤字)、純損益は2225億円の黒字(同808億円の赤字)だった。北米での四輪販売は前年同期から倍増した。

四輪事業の営業利益率は3.1%(同マイナス15.6%)に改善した。竹内弘平執行役専務は、改善の最大要因は北米などでの販売増加で、原材料高が負担となったが、「それを打ち返すだけのコストダウン、(販売)台数増に伴う利益の戻り」が寄与したと述べた。