[上海 4日 ロイター] - 大規模な豪雨災害や、新型コロナウイルスの感染力の強い変異株の封じ込めの取り組みを受け、中国は景気減速に歯止めをかけるために金融・財政政策でさらなる支援が必要になるとエコノミストはみている。

野村は4日、第3・四半期の中国国内総生産(GDP)伸び率予想を6.4%から5.1%に、第4・四半期は5.3%から4.4%に引き下げた。主要都市での厳格なデルタ株対策の影響を理由に、通年の成長率予想も8.9%から8.2%に下方修正した。

野村の中国チーフエコノミスト、陸挺氏は、中国政府が極めて厳しい姿勢で感染抑制に取り組んでいることの代償が大きくなっていると指摘。年内は「的を絞った引き締め」と全般的な緩和を組み合わせた対応で、政策金利は据え置かれると予想した。「ただこうした政策緩和措置は、成長の下降トレンドを反転させるには不十分」としている。

ゴールドマン・サックスのエコノミストは、第4・四半期の銀行預金準備率の引き下げと、財政刺激と政府債発行を柱とする緩和を予想した。

スタンダード・チャータード、ING、OCBC銀行、ピンポイント・アセット・マネジメントも、中国人民銀行が7月に銀行預金準備率の引き下げに踏み切ったことを受け、さらなる引き下げがあるとの見方を示している。

スタンダード・チャータードの中国シニアエコノミストの李偉氏は「今年2回の預金準備率引き下げは穏健な金融政策スタンスと矛盾せず、企業の借り入れコスト低減に寄与し、マネーサプライM2や社会融資総量の一段の伸び鈍化を食い止め、GDPの前年比伸び率が第4・四半期に5%を割り込むのを防ぐのに役立つ」と述べた。

今週ロイターが82の金融機関に実施した調査でも、約4分の1が向こう3カ月以内に預金準備率の引き下げがあると予想、1年物最優遇貸出金利や中期貸出制度(MLF)金利の引き下げを予想する回答もあった。