[ワシントン 4日 ロイター] - 米自動車大手3社(ビッグスリー)は5日、新車販売に占める電気自動車(EV)の比率を2030年までに40−50%にすることを目指すと表明する見通しだ。同時に、目標達成に向け政府に支援を要請する。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

ホワイトハウスはEVと燃費基準に関し、バイデン大統領と、ゼネラル・モーターズ(GM)、フォード・モーター、クライスラー親会社ステランティスの各最高経営責任者(CEO)が参加するイベントを計画している。バイデン政権は週内に、26年モデルまでを対象とする燃費基準の見直しも提案する予定だ。

ホワイトハウスによると、バイデン氏は5日午後3時(日本時間6日午前4時)に、クリーンな乗用車およびトラックで米国の主導的地位を強化するための政府の取り組みについて発言する予定。ホワイトハウスはイベントの参加者を発表していない。

バイデン氏は4日、ツイッターに「私は本気でEVが未来を形作ると言っている。明日の大ニュースに注目してほしい」と投稿した。

ビッグスリーとホワイトハウスはコメントを控えた。

バイデン政権は、自動車業界に対して30年までに新車販売の少なくとも40%をEVにするという自主的な目標を設定するよう働き掛けてきた。

コンサルティング会社アリックスパートナーズは6月、自動車業界のEV関連投資が25年までに総額3300億ドルになり、1年前に同社が想定した向こう5年の見積もりを41%上回る可能性があると指摘した。一方現時点で全世界の自動車販売に占めるEVの比率は2%程度にすぎず、このままでは30年でも24%前後にとどまると予想している。

ただ同政権は、法的拘束力を持つEV販売目標、もしくはカリフォルニア州や他の国が採用した35年までに段階的にガソリン車の新規販売を禁止する措置を導入せよという多くの民主党議員の要求は拒んでいる。

関係者の話では、ビッグスリーのEV販売比率目標には完全電動車のほか、プラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車が含まれる。

<政府支援が条件>

GM、フォード、ステランティスは共同声明を通じて、野心的な目標達成のためには政府のEVや充電産業向けの追加支援が条件になるとの考えをはっきり打ち出すという。

既にバイデン政権は、EV普及のために1740億ドル(うち消費者への還元に1000億ドル)の予算拠出を提案。上院の超党派によるインフラ投資法案には、充電施設整備予算として75億ドルが盛り込まれている。

ステランティスは先月、米国の全販売台数に占めるEVとハイブリッド車の割合を30年までに40%以上に引き上げる目標を掲げた。

GMは35年までに米国内で乗用車およびライトトラックのガソリン車の新規販売を終了することを目指しており、4日にはプラグインハイブリッドではなく完全電動車に力を入れていると表明した。フォードはこれまで、30年までに世界の販売台数の40%以上を完全電動車にすると表明している。

一方、全米自動車労組(UAW)は雇用への悪影響を理由に、一定割合のEV販売を義務付ける規制の導入に反対してきた。

米規制当局は今週、トランプ前政権が昨年3月に緩和した燃費規制について、見直しを提案する考え。トランプ政権は26年までに企業平均燃費を毎年1.5%向上させることを義務付け、オバマ政権が12年に定めた5%改善の基準から大幅に緩和した。

関係筋によると、バイデン政権の規制案は23─26年の期間を対象とし、カリフォルニア州が19年に一部のメーカーと合意した独自の基準と類似したものになる見通し。26年までの期間に年3.7%の燃費向上につながり、オバマ政権下の基準より厳しいものになるとみられる。