[ワシントン 20日 ロイター] - 世界銀行が各国の事業環境を毎年順位づける報告書「ビジネス環境の現状」を廃止する数週間前に外部の専門家らは、スコアを操作しようとする各国の動きを制限するためランキングの抜本的見直しを提言していた。

コロンビアの元財務相など学者やエコノミストが執筆した84ページの報告書は、世銀の首席エコノミスト、カーメン・ラインハート氏に提出されてから約3週間後の20日、世銀のウェブサイトで公開された。

世銀は16日、ビジネス環境の現状について、2017年発行の報告書で、当時のゲオルギエワCEOら上層部が中国のランクを引き上げるよう職員に「不当な圧力」をかけていたことが外部調査で判明したため、同報告書の発刊を取りやめると発表した。

20日に公表された報告書は、一連の内部監査で中国、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、アゼルバイジャンの報告書で不規則性が判明したことを受け2020年12月に世界銀行が結成したグループがまとめたもの。

報告書は、過去数年間のビジネス環境の現状報告書の採点で「政府が干渉しようとする行動パターン」があったとし、報告書の「方法論的完全性」に対処するための一連の是正措置と改革を求めている。

また、ランキングを算出する際に使用されている基礎データやアンケートに透明性が欠けていると指摘。ビジネス環境の現状報告書を作成する部門と他部門を明確に分ける体制や恒久的な外部審査委員会の設置を求めた。

さらに、スコア改善を目的とした各国政府への世銀の有料コンサルティングサービスについて、明らかな利益相反があるとして提供停止を求めた。

世銀のマルパス総裁はCNBCとのインタビューで、各国のビジネス環境改善を後押しする最善の方法を見つけたいとし、そのために新たなアプローチを模索すると語った。