[ワシントン 23日] - 米労働省が23日発表した9月18日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は35万1000件と、前週から1万6000件増加した。増加は2週連続。カリフォルニア州とバージニア州での申請件数が大幅に増加したことが響いた。市場予想は32万件だった。ただ、基調的なトレンドは引き続き労働市場の着実な回復を示唆した。

JPモルガンのエコノミスト、ダニエル・シルバー氏は「ルイジアナ州のここ数週間の申請件数がハリケーン『アイダ』前の傾向を上回っているため、申請件数の増加の一部はアイダの影響を受けているのだろう」と指摘。「ただ、アイダに関連した申請件数を含めても、最近の増加は現時点では特に深刻ではなく、労働市場の回復が頓挫したとは考えていない」と述べた。

カリフォルニア州での申請件数(調整前)は2万4221件増加。バージニア州でも1万2879件増加したほか、オレゴン州、オハイオ州、ケンタッキー州でも顕著な増加が見られた。ルイジアナ州は減少したが、ここ数週間はハリケーン「アイダ」の打撃を受ける前の傾向を上回っている。

オックスフォード・エコノミクスの米国担当リードエコノミストのナンシー・バンデン・ホーテン氏は「カリフォルニア州の火災やバージニア州でのアイダの影響が申請件数の増加につながったかもしれないが、確かなことは分からない」として上で、「今後数週間で申請件数は減少傾向に戻るだろうが、申請件数が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前の水準に近づくにつれ、データはより不均一になる」とした。

労働市場の動向をより正確に反映するとされる4週間移動平均は33万5750件となり、前週から750件減少。新型コロナ第1波を受け不要不急の事業が停止された2020年3月中旬以来の低水準となった。

申請件数は2020年4月初旬に過去最悪の614万9000件に達し、その後減少したものの、健全な労働市場の目安となる20万―25万件を依然として上回っている。

先週の申請件数は、政府が9月の雇用統計の非農業部門の雇用者数を調査した期間に当たる。

8月は新型コロナウイルスのデルタ変異型による感染者数が急増したため人々の接触機会の多い娯楽・接客業での雇用が停滞し、雇用者数の伸びがこの7カ月間で最少となった。

9月11日までの1週間の継続受給件数は13万1000件増の284万5000件だった。

7月末の求人件数は過去最高の1090万件だった。FRBは今年の失業率が4.8%と予測し、6月予想の4.5%から引き上げた。8月の失業率は5.2%だった。

ハイフリークエンシー・エコノミクスのチーフ米国エコノミスト、ルベーラ・ファルーキ氏は「労働市場の回復は継続しているが、供給不足が依然として逆風だ」と述べた。