[フランクフルト 23日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)の政策当局者の大半が予想を超えるインフレ率に身構えていることが、関係者の話で分かった。9月のECB理事会でインフレ率の見通しが上方修正されたものの、新たな予想は低すぎると感じている向きが多いという。このような見方は来年3月でのパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)終了につながる可能性がある。

ECBは9月の理事会で、PEPPの買い入れ規模を前2四半期の月間800億ユーロから小幅縮小すると発表。インフレ率見通しは21年が2.2%、22年が1.7%、23年が1.5%と、それぞれ従来の1.9%、1.5%、1.4%から引き上げた。

その後に発表された経済指標では、インフレ率が来年にもECB目標の2%に接近、もしくは上回る可能性を示唆。関係者によると、供給上のボトルネックの予想以上の長期化やサービス業以外での人材不足、景気刺激策による安定的な資金供給などが要因になっており、PEPPを予定通り来年3月に終了させるべきとの見方が強まっているという。ただ議論はまだ始まったばかりとした。

また、多くの当局者はPEPP終了に伴う「クリフ・エフェクト(崖効果)」を避けるために通常の資産買い入れプログラム(APP)の買い入れ規模を一時的に拡大することにも前向きで、一部からは明確な終了期限があれば、買い入れ額を現行の月額200億ユーロから400億ユーロに引き上げることも可能との声が出たという。

一方で、来年の国債発行額が大幅に減少することを考慮すると400億ユーロは多すぎるとの意見もあった。

ECBが資産買い入れプログラムのキャピタルキー(加盟国の経済規模や出資比率に応じた買い入れ割り当て)を逸脱することについては多くの当局者が容認する方針を示したが、ECBの国債保有に関する発行体当たりの上限を破ることについては反対する意見が多かった。