[シドニー 28日 ロイター] - オーストラリア統計局が28日発表した8月の小売売上高は前月比1.7%減となった。減少は3カ月連続。人口の約半分が新型コロナウイルス感染抑制策のロックダウン(都市封鎖)下に置かれていることが背景。ただ、市場予想(2.5%減)ほど大幅な落ち込みにはならなかった。

8月の小売売上高は293億豪ドル(213億米ドル)だった。7月は2.7%減少していた。

小売部門は豪国内総生産(GDP)の約18%を占める。2大都市シドニーとメルボルンに加え、首都キャンベラでもロックダウンが導入されており、小売統計は9月も弱い内容が見込まれる。

全体的な経済は今四半期に大幅縮小するのは確実だが、ワクチン接種が進む中でニューサウスウェールズ(NSW)州の制限緩和を2週間後に控え、明るさも見えている。

豪州全体では成人の77%が1回目のワクチン接種を終えており、接種完了者の割合は近く米国を上回る見通しだ。

CBAのエコノミスト、スティーブン・ウー氏は「再開されれば数カ月にわたるロックダウンと積み重なった貯蓄による繰延需要に支出は押し上げられるだろう」と指摘。ただ、当初はウイルスへの警戒感から「山あり谷あり」となりそうだと語った。

また、新型コロナ流行では消費者と小売業者双方によるオンライン販売の受け入れも加速。NABのアナリスト推計によると、8月までの1年間でオンライン小売部門への支出額は約510億豪ドル。年間の増加率は約30%で、感染流行前の2倍となった。