[29日 ロイター] - 新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」が各国に広がっていることを受けて、航空会社は影響を抑制するために奔走している。一方、予約の延期により脆弱な旅行業界の回復が脅かされている。

オミクロン株の感染拡大ペースを抑えるために日米英を含む主要国は渡航制限を導入した。

アビエーション・ストラテジーのマネジングパートナー、ジェームズ・ハルステッド氏は、大西洋路線の再開が収支の改善につながると米欧の航空会社は期待していたが、国境の制限によって需要を取り込むことがさらに難しくなったと指摘した。

国際航空運送協会(IATA)事務局長はBBCラジオのインタビューで、各国の対応について「反射的な反応だ」と述べた。当局に対し「賢明な」検査体制を確立し、航空業界に「巨額の」経済的損失を与えたこれまでのような措置は避けるよう求めた。

アナリストは新型コロナの感染増加と国境の制限を受けて航空業界の見通しを修正している。HSBCのアナリストは回復が1年後にずれ込むとの見方を示した。

シンガポール航空はヨハネスブルグとケープタウン行きの一部の便を貨物専用に変更した。カタール航空は、アフリカ南部5カ国からの旅行者の受け入れを中止する。

一方、米ユナイテッド航空は現時点で運航スケジュールの調整は行っていないと明らかにした。

フライト・センター・トラベル・グループの広報担当者によると、オーストラリア政府が新たに自主隔離などの措置を発表したため、同国では予約を取り消しや延期の動きが見られた。

ドイツの旅行会社DER Touristikによると、予約は秋口に非常に好調だったものの、その後はアフリカ南部行きを含めて低調となっている。

ただスペインのリベリア航空の広報担当者は「予測するのはまだ早い」との見方を示した。