[ワシントン 7日 ロイター] - 米商務省が7日発表した10月の貿易収支は赤字が前月比17.6%減の671億ドルとなった。赤字は輸出が過去最高を更新したことで急減。第4・四半期は約1年ぶりに貿易が経済成長率の押し上げに貢献する可能性がある。

市場予想は668億ドルの赤字。減少率は2015年4月以来最大となった。FWDBONDS(ニューヨーク)のチーフエコノミスト、クリストファー・ラプキー氏は「貿易赤字は大幅に減少し、経済の燃料タンクにさらに燃料が注入された格好になった。これにより今年終盤に向け一段と力強い経済成長が保証される」と述べた。

輸出は8.1%増の2236億ドルと、過去最高。財(モノ)の輸出が11.1%増の1587億ドルと、過去最高を更新したことが主な押し上げ要因になった。産業用資材・原材料は64億ドル、原油は12億ドル、それぞれ増加した。

資本財は31億ドル増。産業機械や民間航空機の輸出増で押し上げられた。食品は21億ドル増。大豆が18億ドル増加した。

消費財は16億ドル増。ダイアモンドのほか、自動車・部品などが増加した。

サービス輸出は10億ドル増の649億ドル。海外旅行の増加や知的財産権の利用などで押し上げられた。

輸入は0.9%増の2907億ドル。増加率は輸出を下回ったが、輸出額は過去最高を更新した。

モノの輸入は0.7%増の2427億ドルと過去最高。自動車・部品が15億ドル増加したほか、携帯電話端末など消費財も増加した。

一方、産業用資材・原材料と資本財は減少。半導体と民間航空機が減少したことが響いた。

オックスフォード・エコノミクス(ニューヨーク)のエコノミスト、マヒール・ラシード氏は「輸出が力強く増加する一方、輸入量が緩やかになるという傾向は来年も続き、貿易赤字は来年も安定的に推移する」と予想。ただ「新型コロナウイルスのオミクロン変異株が主要な下向きリスクになっており、来年初めに世界的な回復が鈍化することで、貿易の流れが歪められる恐れもある」と述べた。