[ワシントン 28日 ロイター] - 米政府は28日、ロシアの防衛関連企業を含む100以上の団体・個人に制裁を科し、ロシア産の金の輸入を禁止すると発表した。主要7カ国(G7)首脳会議の合意を踏まえた措置で、ウクライナ侵攻を巡りロシアへの圧力を強化する。

財務省はロシアの防衛企業をはじめとする70団体と29人を制裁対象に指定。イエレン財務長官は声明で、ロシアのウクライナ侵攻は「すでに士気の低下、サプライチェーン(供給網)の寸断、兵たんの失敗」に見舞われているとし、ロシア防衛産業を標的にすることでさらに打撃を与えると表明した。

制裁対象にはロシア国営の航空宇宙・防衛コングロマリットであるロステックやロステックが過半数出資するユナイテッド・エアクラフト(UAC)、ロシアの戦略爆撃機や輸送機を製造するツポレフなどが含まれる。

財務省によると、ロステックは幅広い業種に800以上の傘下企業があり、同社が直接あるいは間接的に50%以上の権益を持つ全ての企業が制裁対象になる。

ロシアがウクライナで使用する戦闘機「スホーイSU30」の多くを製造する航空機メーカー、イルクートも含まれた。

また、ロシア最大のトラックメーカーであるカマズも制裁対象に指定。同社製の車両がウクライナ戦争でミサイルやロシア軍兵士の輸送に使われているとした。

28日に閉幕したG7首脳会議は、ロシア産金の輸入禁止を推進することで合意。日米英カナダの4カ国は26日の会議初日に新たに採掘・精製されたロシア産の金の輸入を禁止することに合意していた。

ロシアは世界の金生産量の約1割を占め、同国にとって金はエネルギー以外で最大の輸出品となっている。西側の制裁によって海外資産を凍結されているロシア中央銀行にとっても金準備は貴重な資産となっている。

米財務省によると、国務省も28日、ロシア軍やロシア連邦保安局(FSB)情報機関など45の団体と29人に制裁を科す。500人以上のロシア軍関係者などがビザ制限の対象になるという。