[東京 7日 ロイター] - トヨタ自動車は今冬投入する新型「プリウス」を定額課金でも販売し、一部仕様車に安全機能を更新したり、装備を後付けできるサービスを提供する。ソフトウエアの更新は電気自動車大手の米テスラが先行し、トヨタも一部車種で採用済みだが、主力のハイブリッド車で展開することで需要を開拓する。

トヨタグループの定額課金サービス事業会社KINTO(キント、名古屋市)が7日に発表した。これまで最新の衝突被害軽減ブレーキなどを使うにはその機能の搭載車に買い替える必要があったが、無線でソフトを更新し、対応したハードに取り換えることで使えるようになる。車の機能を高め、サービスの月額利用料引き下げと車の価値維持を狙う。

キントの小寺信也社長はロイターの取材に対し、「これまでは車を売ったらそれで終わりだったが、販売後も継続的に付加価値を顧客に提供できないか」との思いから新サービスは生まれたと説明。新サービスの月額利用料の実額は新型プリウス発売時に公表するが、通常の定額課金サービスに比べて「10%くらい安くなる」と述べた。

ソフトの更新には「OTA(オーバー・ジ・エア=無線通信によるデータ送受信)」の名で知られる技術を使う。スマートフォンやパソコンの基本ソフト(OS)を更新するのと同じ要領で、費用は月額利用料に含む。

ハードの後付けも可能にする。これまで膨大な施工作業が必要だったが、配線の調整やセンサーの取り付けなど、あらかじめ幅広い機能を追加できる設計にし、作業を簡素化した。費用は装備ごとに一括払いか、月額利用料に加算する。全国約5000店ある販売網を生かし、ソフトとハードの両面で機能を高める。

後付けするのは、周囲の映像を表示する機能や死角を走る車を通知する機能など。通常の売り切りなら購入後の車の価値は下がるが、新サービスで機能を高めた車の場合は中古でも価値の維持が見込める。本来なら中古で下がる車両価格との差額分を月額利用料に反映して割安にする。

小寺社長は、テスラの利用者が「新しく良いもの」に対価を払う高所得者が多いのに対し、トヨタの利用者は「良くて壊れず安心できて安いもの」を求める人が多いと指摘。特にプリウスは何代も買い替えてきた顧客が多く、新サービスが受容されるか試金石になると話す。小寺社長は、プリウスで反響を見つつ、1─2年のうちに他の車種でも始め、「できれば世界展開も目指したい」と述べた。

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