［東京　７日　ロイター］ - スズキは７日、２０２３年３月期の連結営業利益が前期比６１．９％増の３１００億円になる見通しと発表した。従来予想から２００億円上振れる。半導体不足による減産の影響で四輪の世界販売計画は減らすが、値上げなどが貢献する。

修正後の営業利益予想は市場予想（ＩＢＥＳによるアナリスト１９人の予想平均値：３１６０億円）を下回る。

今期純利益も２４．７％増の２０００億円と従来予想から１００億円増やすが、半導体不足の影響が不透明なため、年間配当は引き続き未定とした。

鮎川堅一副社長は会見で、インドでの値上げや収益性の高いモデルの販売好調が寄与しており、「輸出でもコスト増加に伴う値上げの効果が出ている」と述べた。

一方、四輪の世界販売計画は３０２万３０００台と従来から１万８０００台下げた。長尾正彦専務役員は、半導体不足の懸念があるのは日本、インド、ハンガリーでの生産車種で、「１０数車種と多岐にわたる」と話した。

同時に発表した２２年４─１２月期連結決算では、営業利益が前年同期比８２％増の２６６９億円だった。原材料高がかさんだが、円安効果で相殺し、売上構成改善などが寄与した。四輪世界販売は１３．４％増の２２１万台で、主力市場のインドは２５．９％増の１２０万６０００台だった。