[8日 ロイター] - マイケル・コースなどのファッションブランドを擁する米カプリ・ホールディングスは8日、2023年度(22年4月―23年3月)の売上高見通しを従来の57億ドルから55億6000万ドルに下方修正した。高級ハンドバッグや衣料品に対する百貨店からの需要減速を理由に挙げた。23年度の1株当たり利益の見通しは6.85ドルから6.10ドルに引き下げた。

高級ブランド各社は昨年、数十年ぶりの高インフレを多業種よりうまく乗り切った。しかしアナリストは、マイケル・コースなど比較的手ごろなブランドは中核となる若い顧客層が富裕層より景気悪化の影響を受けやすいため、状況が厳しくなると警告している。ジミー・チュー、ベルサーチの両ブランドも同社の保有だ。

カプリの23年度第3・四半期(22年10―12月)の売上高は前年同期比6%減少。百貨店や小売業者など卸売りチャネルの売上高が20%減り、全体を押し下げた。調整後の1株利益は1.84ドルとなり、リフィニティブIBESによるアナリスト予想の2.22ドルを下回った。

マイケル・コースの米州売上高は4.5%減の7億7700万ドル。アジアの売上高は約18%減った。

同社は24年度の1株利益を6.40ドル、売上高を58億ドルとする見通しを示した。アナリスト予想はそれぞれ7.24ドルと60億3000万ドル。