[東京 9日 ロイター] - 4月に任期満了となる日銀の黒田東彦総裁の後任人事案について、政府が2人の副総裁候補とともに14日に国会に提示する方向で調整していることが9日、分かった。複数の政府・与党関係者が明らかにした。

日銀の正副総裁人事は衆参両院の同意が必要な人事案件。預金保険機構監事や公正取引委員会委員など他の複数の機関の人事案と同時に提示する。

自民党の高木毅国会対策委員長が10日にも立憲民主党の安住淳国対委員長に提示方針などを説明し、具体的な日程を協議する見通し。

衆参両院で実施する正副総裁候補の所信聴取の日程は未定。

黒田総裁は4月8日、雨宮正佳副総裁と若田部昌澄副総裁は3月19日に任期満了を迎える。

岸田文雄首相は8日の衆院予算委員会で「主要国中央銀行トップの緊密な連携や、内外の市場関係者に対する質の高い発信力と受信力が格段に重要になってきていると認識しており、こうした点に十分配慮して人選を行っていきたい」と述べている。