[フランクフルト/ミラノ 23日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのナーゲル独連邦銀行(中銀)総裁は23日、ユーロ圏のインフレ高止まりに懸念を示し、ECBは「早期利下げの誘惑」に抵抗すべきという見解を示した。

ナーゲル総裁は講演で「利下げは非常に魅力的かもしれないが、時期尚早だ」とし、第2・四半期のインフレ関連指標を待ち、「その後利下げを検討できる」と語った。

「とりわけ『ハードコア』とされるインフレは今後数カ月間、引き続き2%を著しく上回るだろう」とも予想。早期の利下げはインフレ目標の達成を頓挫させるリスクをはらんでいるほか、再度利上げを余儀なくされる状況が生じる可能性があり、代償が大きい失策という認識を示した。

シュナーベルECB理事も別の講演で、インフレ抑制に向けた最終段階は「序盤よりも困難となる可能性がある。われわれは慎重となる必要がある」と述べた。

さらに、市場がすでに利下げの可能性を織り込む中、金融状況が大幅に緩和し、これまでのECBの取り組みの一部が巻き戻されているため、注意深くなることが求められているとした。

同時に、企業が急速な賃金上昇の一部を吸収し始めているという証拠をECBが確認していると述べた。これは賃金上昇の全てが物価上昇につながっていないことを示唆しているため、朗報となる。

金融市場では、ECBが6月に利下げに着手し、年内に計0.88%ポイント引き下げるという見方が織り込まれている。数週間前は計1.50%ポイントの利下げが予想されていた。