Shinji Kitamura

[東京 23日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤と変わらずの154円後半で取引されている。鈴木俊一財務相の円安けん制発言で一時154円半ばへ下落する場面もあったが、すぐに買い戻されて34年ぶり高値圏で底堅い動きが続いた。

ドルは午前に一時154.66円まで、15銭程度下落した。参院財政金融委員会に出席した鈴木財務相が、為替に関する「適切な対応」について、今回の訪米で「そうしたことにつながる環境が整ったのかということについては、そう捉えられてもよいのではないか」などと発言したことが、関心を集めた。

その後すぐにドルは買い戻されたが、前日海外でつけた34年ぶり高値の154.85円には届かなかった。「米国との意思疎通も含めて介入準備が整ったということだろう。円が勢いよく下落する局面があれば、介入が行われるのではないか」(外銀関係者)との思惑が広がった。

短期売買が活発な個人の間でも「154円前半は買いだが、後半になると売りに回る向きが多い」(FX会社)と、介入に備える向きが増えるという。

市場では、26日にかけて行われる日銀金融政策決定会合が、155円乗せを左右する重要局面になる可能性あるとして、大きな関心が寄せられている。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 154.76/154.79 1.0649/1.0653 164.84/164.85

午前9時現在 154.80/154.83 1.0653/1.0654 164.92/164.96

NY午後5時 154.84/154.85 1.0652/1.0656 164.97/164.98