[シンガポール 16日 ロイター] - 米国債は16日のアジア取引で上昇(利回りは低下)。前日発表された4月の米消費者物価指数(CPI)と米小売売上高を受け利下げ観測が再燃した。

2年債利回りは3ベーシスポイント(bp)低下し4.705%、10年債利回りは4bp低下の4.313%でといずれも6週間ぶりの低水準。

CPI鈍化は予想通りだったが、増加が予想されていた小売売上が横ばいにとどまったことで景気減速が意識された。

野村証券のマクロ・チーフ・ストラテジスト、松沢中氏は、リセッション(景気後退)ではないが、必要とされていた消費の減速が示されたとし、インフレ率が2%に向けて低下する前提条件になるとの見方を示した。

フェデラルファンド(FF)金利先物が織り込む今年の利下げ幅は、14日時点の45bpから52bpに拡大した。