[フランクフルト 21日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのナーゲル独連邦銀行(中銀)総裁は21日に公表された新聞各紙とのインタビューで、たとえインフレ率が目標に向かっているとしても、ECBは必ずしも6月に続いて7月も利下げするべきではないと語った。

ECBは6月の利下げをほぼ約束。その後の方針に関心が移っている。

追加利下げを主張する向きがある一方、シュナーベルECB専務理事、ウンシュ・ベルギー中銀総裁、クノット・オランダ中銀総裁、カザークス・ラトビア中銀総裁を含むその他当局者は7月に2回目の利下げを実施するのは時期尚早ではないかとの見方を示している。

ナーゲル氏は独仏伊スペインの4紙との共同インタビューで「もし6月に最初の利下げが行われたとしても、その次の理事会でさらに利下げするとは限らない」と発言。「自動操縦にはなっていない」と述べた。

インフレ率については、特に変動しやすいエネルギー価格により少し上昇する月があるかもしれないとしつつ、「全体としては低下し続け、2025年には2%目標に到達すると私は予想している」とした。

ECBが今年最も懸念している賃金については楽観的で、トレンドは正しい方向に向かっており、自己強化的な賃金・物価スパイラルの兆候はないと指摘した。