[ハーグ/ロンドン 14日 ロイター] - 国際刑事裁判所(ICC)の検察官が、ロシアのものとみられるウクライナ民間インフラに対するサイバー攻撃が戦争犯罪に当たる可能性があるとして捜査していることを、事件に詳しい4人の情報筋がロイターに明らかにした。サイバー空間での攻撃をICCが捜査対象としていることが判明したのは初めて。

捜査の対象となっているのは、電力や水道の供給遮断や、緊急対応要員への接続の妨害、空襲警報を伝達するモバイル向けのデータサービス停止などによって人命を危険にさらした一連のインフラへの攻撃。2022年2月のロシアによるウクライナへの侵攻開始時から行われたサイバー攻撃の捜査にウクライナと協力中だと、消息筋が明らかにした。十分な証拠が集まれば、逮捕状が出される可能性がある。

別の情報筋は、ロシアがクリミア半島を一方的に併合した翌年に当たる15年まで捜査対象となる可能性があるとしている。

ロシアは、これまでサイバー攻撃への関与を否定している。

ICC検察局は14日、コメントを控えた。

ICCはこれまでに、ウクライナの子どもたちをロシアに強制移送したことで戦争犯罪の疑いがあるプーチン大統領を含めロシア中枢の4人に逮捕状を出している。

ジュネーブ条約に定められた武力紛争を対象とする国際法は、民間施設への攻撃を禁止しているが、サイバー攻撃に関する一般的な定義はない。このため、国際法の前例となる可能性のあるICCの対応が注目されている。