[上海 17日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)上海総部が17日発表したデータによると、5月のオンショア人民元建て債券の外国人保有高は9カ月連続で増加した。

中国の銀行間市場で取引されている債券のうち外国機関の保有額は5月末時点で4兆2200億元(5816億ドル)で、4月の4兆0500億元から増加した。

ただ、外国人投資家は年初から国債保有を減らし、譲渡性預金証書(NCD)の保有を増やしている。

中国の景気回復が鈍化していることから、過去数カ月間に中国国債は高騰し、30年債の利回りは今年40ベーシスポイント(bp)低下した。

中国人民銀行(中央銀行)は長期債の金融リスクについて投資家に繰り返し警告しており、一部の投資家はNCDや短期債に目を向けている。

外国人投資家は年初からNCDの保有を4570億元(629億8000万ドル)拡大させた。

米国と中国の10年国債利回り格差は194bpと依然として大きく、債券への資金流入を圧迫している。

人民銀行は17日、1年物中期貸出制度(MLF)を通じて金融機関に1820億元(250億8000万ドル)を供給し、金利は市場の予想通り2.50%に据え置いた。