[ロンドン 6日 ロイター] - 英金融行動監視機構(FCA)のニキル・ラティ最高経営責任者(CEO)は6日、英当局が金融規制の見直しで自由度を失うといった代償を払ってでも、ロンドンに拠点を置く金融機関の欧州連合(EU)市場へのアクセスを確保するのは間違いとの見方を示した。

英国は昨年12月末にEUを完全離脱。EUは英国の金融規制がEUと同水準だと認める「同等性評価」を与えていないため、ロンドンの金融街シティーの金融機関はEU市場へのアクセスが断たれたままだ。EUは、英国がどの程度EUの規制から離れるかを見極めたいと考えており、同等性評価の判断を急いでいない。

ラティCEOは講演で、英国は国内金融市場と消費者の利益になるように、自立した立場で規制を行うと表明。EUから引き継いだルールを変更する際は、英市場の「特異性とニーズ」に留意し、単にEUの規制から離れることを目的にはしないと強調した。

「規制体制のいかなる変更もEUとの同等性への影響を考慮に入れるべきだが、いかなる代償を払ってでも同等性を確保するというのはFCAの目的に整合的ではない。英市場の機能改善を図るのに失敗した場合の機会費用も含まれる」と述べた。

これとは別に、英中央銀行(イングランド銀行)のベイリー総裁は同等性と立地政策には「非常に明確な差異」があって然るべきとの考えを表明。

EUは欧州の銀行に対し、ユーロ建てデリバティブの清算業務の拠点を2022年半ばまでにロンドンからフランクフルトに移すよう要請している。

ベイリー氏は「同等性は域内の住民がどこでビジネスを行うかに関するもので、立地は域外の話だ。大きく踏み越えている」と批判し、「金融市場や金融安定の利益に合致しているとは思わない」と語った。