[シドニー 19日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行)は19日に公表した10月理事会の議事要旨で、新型コロナウイルスのデルタ変異株の流行で一時的に回復基調が途切れた豪経済が第4・四半期にプラス成長に戻るという見方を示した。ただ、利上げは2024年以降になるとの見通しは変えなかった。

コロナワクチン接種率の上昇やロックダウン(都市封鎖)解除を背景にプラス成長を回復する見込みだが、約1年前のコロナ感染第1波後のペースを下回るとも予想した。

「中心的シナリオでは、豪経済は10─12月期にプラス成長に戻り、22年下期にデルタ前の軌道に回帰する」と説明。

理事会では住宅価格の高騰や融資の急増についても議論されたが、金融政策を引き締めれば住宅市場の熱狂を抑えると同時に、就業者数の減少や賃金の伸び鈍化にもつながるとの認識が示されたとした。

融資基準やローン返済能力の要件適用が融資急増への適切な対応策と理事会は指摘。オーストラリアの銀行監督当局である豪健全性規制庁(APRA)は今月6日、銀行が借り手のローン返済能力を審査する際に用いる金利バッファーの最低水準を引き上げた。

コモンウェルス銀行(CBA)のシニアエコノミスト、カトリーナ・クリフトン氏は「住宅価格と融資が22年も強いままとなれば、バッファーのさらなる引き上げがあるかもしれない」とリポートで指摘した。

ANZ銀行の豪経済担当責任者、デービッド・プランク氏は24年4月償還国債は中銀の0.10%の利回り目標を上回って推移しているとし、この状況が続けば、市場は金利見通しに関するガイダンスの変更と受け止める可能性があると語った。