[ワシントン 20日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)のアルフレッド・カマー欧州局長は20日、欧州でのエネルギー価格の高騰は来年収束するとみられるほか、労働市場にスラック(需給の緩み)が存在することから、インフレスパイラルに陥ることはないと述べた。

記者会見で「現段階では欧州でインフレスパイラルが発生するとは想定していない」と指摘。「現在見られる高インフレはエネルギー価格の上昇によって引き起こされており、2022年中には弱まるだろう」と述べた。

また、エネルギーに関する需給の不一致は経済活動の再開や気候などに一部起因しているとした。

消費者物価の上昇が賃金上昇第2弾に結びついていないのは労働市場のスラックが一因としたほか、「概してユーロ圏の基調的なインフレに勢いはない」ものの、ユーロ圏のインフレ懸念が高まれば、欧州中央銀行(ECB)がその抑制に向けて対応することが可能とした。

ただ、欧州の新興国経済については堅調な成長率かつ高インフレの状態でパンデミック(世界的大流行)を迎え、昨年の景気後退も比較的軽度に収まっており、「インフレ期待がやや高まっている」と言及。「労働市場のスラックも小さく、一部の国ではすでに完全雇用に達しているため、賃金の上昇につながり、インフレスパイラルが発生する可能性が高まっている」とした。

その上で欧州の一部の新興国では金融政策の引き締めに踏み切っており、IMFはテーパリング(量的緩和の縮小)を勧告していたと明かした。