[ワシントン 5日 ロイター] - 米共和党上院議員として長年活躍し、政界の重鎮の1人として1996年の大統領選で同党候補にもなったボブ・ドール氏が5日、98歳で死去した。ドール氏は今年2月、肺がんが進行していると診断され、治療を始めたと明らかにしていた。「エリザベス・ドール財団」によると、安らかに亡くなったという。

遺族は声明で「米国は英雄の1人を、われわれ家族は要を失った。彼は現実的な保守主義の強力な提唱者でもあった」と述べた。

ドール氏は大統領選に3回出馬。96年に共和党候補指名を獲得したものの、本選で民主党候補のビル・クリントン氏に敗れた。1976年には現職のジェラルド・フォード大統領の下で副大統領候補になったが、民主党の大統領候補ジミー・カーター氏、副大統領候補ウォルター・モンデール氏のコンビに敗北している。1980年代には上院院内総務を務めた。第2次世界大戦で負傷して右腕の自由を失ったドール氏は、障害者支援にも尽力した。 

2月にドール氏が暮らしていたワシントンの住居を訪れたバイデン大統領は「上院の食堂でともに笑ったり、当時の大きな政治問題を議論したりしていたのがほんの昨日のように思える。われわれはしばしば意見が対立したが、最も大事な局面で彼は決して私や他の民主党議員と力を合わせて働くのをためらわなかった」と語り、与野党が法案成立に向けて協力が難しい現在との違いを指摘してドール氏の行動に敬意を表した。

トランプ前大統領もドール氏を「米国の英雄の1人だ」とたたえ、共和党はドール氏の力でより強固になったと付け加えた。