[キーウ/ノボアゾフスク(ウクライナ) 17日 ロイター] - ウクライナ軍は17日、ロシア軍が包囲する南東部マリウポリでウクライナ側の最後の抵抗拠点となっていたアゾフスターリ製鉄所から全ての兵士を退避させるために取り組んでいると発表した。数カ月にわたり激しい戦闘が続いたが、ロシア軍が同市を完全に支配することになるとみられ、ウクライナにとって大きな敗北を意味する。

同製鉄所にはウクライナ兵が立てこもり抵抗を続け、民間人も身をひそめていたが、ここ数週間に民間人は脱出。16日夜には260人超の兵士もロシア支配地域に向けて製鉄所を後にした。

ウクライナ軍参謀本部は17日未明、アゾフスターリ製鉄所を防衛する守備隊の任務を終了したと表明。声明で「マリウポリ守備隊は戦闘任務を遂行した」とし、守備隊を「われわれの時代の英雄」とたたえたほか、製鉄所に残る部隊の指揮官に兵士救出を命じた。

ウクライナのマリャル国防次官によると、アゾフスターリ製鉄所から16日、負傷したウクライナ兵53人がロシア支配下にある南東部ノボアゾフスクの病院に搬送された。さらに211人の兵士が、親ロシア派勢力が支配するオレニフカの町に移送された。退避した兵士は全員、捕虜交換の対象になるという。

製鉄所に何人の兵士が残っているのかは不明だが、約600人が立てこもっていたとみられている。ウクライナ軍は残りの兵士救出に取り組んでいるとした。

ロイター記者は、ウクライナ兵を乗せたバス5台と装甲兵員輸送車1台が16日にノボアゾフスクに到着するのを確認した。一部兵士は担架で病院に運び込まれた。

ウクライナのゼレンスキー大統領は17日早朝の演説で、「兵士らの命を救えることを望む。重傷者もおり治療を受けている。ウクライナの英雄は生きていなければならない」と語った。

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