[ダボス(スイス) 24日 ロイター] - 欧州委員会のフォンデアライエン委員長は24日、ロシアはエネルギー供給と同様に食料供給を「武器」として利用しているとの考えを示し、ロシア軍による海上封鎖でウクライナから輸出できなくなっている小麦の輸送を可能にするよう、ロシアとの協議を呼びかけた。

フォンデアライエン委員長は世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)で「ロシア軍はクライナで穀物や機械を没収しているほか、黒海ではロシア軍の艦船が小麦やヒマワリの種を積載したウクライナの船舶の航行を阻んでいる」と指摘。世界的な協力こそが「ロシアの脅迫に対する解毒剤」になると述べた。

フォンデアライエン委員長はその後、ロイターのインタビューに対し、「黒海の封鎖解除が最重要」とし、ウクライナに滞留している2000万トンの小麦の輸出を可能にし、間近に迫っている食料危機を回避するためにロシアとの協議が必要と指摘。「ロシアのせいで世界の人々が飢餓で死んでいくことはロシアの国益にかなわない」とし、食料輸出の「回廊」を設定するなどの解決策を模索する必要があると述べた。

ロシアとウクライナの小麦供給量は合計で世界の約3分の1を占めているほか、ウクライナはトウモロコシ、大麦、ヒマワリ油、菜種油の主要輸出国。また、農作物の肥料に使われるカリウム(ポタッシュ)の世界的な供給ではロシアとベラルーシが合計で40%以上を占めている。

米国のブリンケン国務長官も今月19日、国連安全保障理事会の会合で、ロシアがウクライナで食料を「武器」に使い、ウクライナ市民だけでなく、世界の数百万人もの食料供給を「人質」に取っていると非難。ロシアに対しウクライナの港湾封鎖を解除するよう訴えている。

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