[モスクワ 8日 ロイター] - ロシア外務省は8日、米ロの新戦略兵器削減条約(新START)に基づく査察活動を一時停止する方針を米国に通告したと明らかにした。米国などによる渡航制限が理由という。

外務省は「足元の現実を考慮しない条件で査察活動の再開を目指す米政府の主張」を踏まえた措置とし、米政府が提案する条件は「米国に一方的な利益をもたらし、米国の領土で査察を実施する権利をロシアから事実上奪うものだ」と主張した。

同時に、ロシア政府は引き続き新STARTの全条項にコミットしていると表明した。

米欧などはロシアのウクライナ侵攻を受けた制裁の一環として、ロシアの航空機に対し領空を閉鎖している。

バイデン米大統領は先週、2026年に期限切れとなる新STARTに代わる「新たな軍縮枠組みを巡り迅速に交渉する用意がある」と表明した上で、「交渉には誠実に行動するパートナーが必要」で、「ロシアは米国との核軍備に関する作業を再開する用意があることを示すべきだ」と強調した。

ロシアのペスコフ大統領報道官は2日、新STARTに代わる新たな軍縮の枠組みに関して交渉する時間が少なくなっており、新たな枠組みがないまま失効すれば、世界の安全保障が弱体化すると述べていた。