[ワシントン 30日 ロイター] - 英軍制服組トップのラダキン国防参謀総長は30日、ウクライナに侵攻しているロシア軍について、「脆弱性が増大」している兆候が出ているとの見方を示した。

ラダキン氏はワシントンで記者団に対し「いくつかの圧力ポイントがあり、ロシア軍には脆さが見えている」と指摘。ただ、戦闘の推移は緩慢なためロシア軍が突然崩壊することはないとし、「ウクライナ軍とロシア軍のバランスが大きく変化することはない」との見方を示した。

ロシアのプーチン大統領はこの日、先の「住民投票」でロシアへの編入を圧倒的多数で支持したウクライナ東・南部のルガンスク、ドネツク、へルソン、ザポロジエ4州の併合を宣言し、4州の親ロシア派代表と併合条約に署名。ただこうした中でも、ロシア軍はドネツク州北部の要衝リマンでウクライナ軍に包囲され、ウクライナはロシアが包囲された兵士の解放を望むなら、ウクライナ政府に訴える必要があると表明している。

ラダキン氏は、プーチン氏のこのところの発言について、核兵器使用の可能性を示したことを含め「ロシアの脆弱性と絶望」を反映していると指摘。9月に入り反転攻勢を加速させているウクライナ軍は北東部と東部でさらに進軍する可能性があるとし、「(プーチン氏の)レトリックはますます無謀になる恐れがある」との見方を示した。

ロシアの予備役部分動員がウクライナ軍に及ぼす影響については「軍事的、戦術的な意味で影響は全くない」とし、ロシア政府が動員兵に包帯と防寒具を持参するよう要請していることなどに言及し、「ロシアが受けている圧力が露呈した」と述べた。

その上で「このように素人的な方法で行われた動員をウクライナ軍が脅威に感じるとは思えない」とし、「むしろモチベーションを高める結果になる」と語った。