[ワシントン 3日 ロイター] - 米軍は3日、米本土上空を飛行している中国のものとみられる偵察気球がコースを変更し、現在、米中央部の上空約6万フィート(約1万8300メートル)を東に向けて飛行していると発表した。あと数日間は米上空を飛行する可能性があるという。

米空軍のパトリック・ライダー准将は国防総省で行われた会見で「これは中国の(偵察)気球であり、制御能力を有していると認識している」と述べた。この見解は「西風の影響と制御能力の限界により意図したコースから外れた」とする中国側の説明と相反する。気球の動力源や、中国の誰が気球を操縦しているのかについては明言を避けた。 

バイデン大統領はモンタナ州上空を飛行中の気球を撃墜しない方針を決めた。破片が飛散する可能性が高いためという。

ライダー准将は米上空における気球の正確な位置を明らかにせず、位置を「始終」更新する意向はないと指摘。また、気球は地上にいる人々には何ら危害はなく、望むなら空を見上げることができるとした。米領空を飛行している間に米軍がどのような選択肢を取りうるかには言及を避けた。

カンザスシティーの国立気象局はツイッターで、ミズーリ州北西部全域で大きな気球の報告を複数受けたと明らかにした。