Gabriela Baczynska

[ブリュッセル 3日 ロイター] - 欧州連合(EU)は、ウクライナのEU加盟協議開始を含むウクライナ支援に関してハンガリーの同意を得るため、ハンガリーへの補助金の凍結を解除することを検討している。複数のEU高官が明らかにした。

ハンガリーは他のEU諸国よりもロシアと緊密な関係を築いており、EU加盟27カ国の全会一致を必要とするウクライナの加盟協議を開始するかどうかの決定に関して反対する可能性が高いとみられている。

また、EUの行政執行機関である欧州委員会は、ウクライナ支援を拡大するため加盟国にEUへの拠出を増やすよう求めている。この決定にも全会一致が必要だ。

EU高官の1人はロイターに対し、ハンガリーの同意を得るために、EUはハンガリーの補助金の状況について検討するだろうと語った。ハンガリーへの補助金は現在、オルバン首相が裁判所の独立性を制限したとして、法の支配への懸念から凍結されている。この高官は「まず凍結された補助金に対する解決なしに、ハンガリーが同意するとは考えられない」と述べた。

もう1人の高官も、ハンガリーへの補助金交付と、加盟国拡大や予算協議など全会一致を必要とするEUの計画との間に関連性があることを認めた。

3人目のEU高官は、約130億ユーロ(136億ドル)が検討されていると述べた。

ただ関係者らは、結論は既定ではなく、国内の景気停滞と財政赤字の拡大に直面しているオルバン氏によるところがかなり大きいことも強調した。