[23日 ロイター] - イスラエル軍は23日、パレスチナ自治区ガザ全域で攻撃を激化させ、ここ数週間で最も激しい砲撃を実施した。同時にガザ北部は「危険な戦闘地域」と警告し、住民らに対し新たな避難命令を発令した。

中部および南部では空爆のほか、戦車からの砲撃も報告され、攻撃はほぼ絶え間なく行われたという。

イスラエル軍報道官はXへの投稿で、ガザ北部の4地区の住民に対し、指定された2つの地域にある避難所に移動するよう要請。イスラエル軍は同地域の「テロリストのインフラと破壊分子に対し極めて強力な部隊で対応する」と述べた。

イスラエル軍はその後「イスラム組織ハマスとは全く対照的に、イスラエル国防軍(IDF)は国際法に従い、民間人の被害を軽減するために実行可能な予防措置を講じている」とする声明を発表した。

米国の人道問題担当特使デビッド・サッターフィールド氏は米ワシントンで記者団に対し、ガザ地区の特に北部で飢餓が発生するリスクが「極めて高い」と言及。イスラエルに対し、飢餓を回避するためにあらゆる措置を講じるよう求めた。

こうした中、ハマスの軍事部門「アル・カッサム旅団」のアブ・ウバイダ報道官はこの日、あらゆる戦線で戦闘をエスカレートさせるよう呼びかけた。

レバノンに拠点を置く親イラン武装組織ヒズボラは、イスラエル北部にあるイスラエル軍基地に対しドローン(無人機)攻撃を開始したと発表。イスラエル軍の攻撃で戦闘員1人が死亡したことへの報復とした。

イスラエル軍は基地に対するヒズボラの攻撃を認識していないとしたが、これに先立ち、イスラエル北部の沖合で「空中目標」2機を迎撃したと発表していた。

イスラエル軍は23日、レバノン南部に対するイスラエルの空爆によりヒズボラの戦闘員2人が死亡したと発表した。その後、ヒズボラは戦闘員1人の死亡を確認したが、詳細は明らかにしなかった。