Ron Bousso

[ロンドン 8日 ロイター] - 英石油大手BPのマレー・オーキンクロス最高経営責任者(CEO)は8日、ロイターに対し、同社が再生可能エネルギー・低炭素エネルギーへの移行戦略として打ち出している長期的な石油・ガスの生産量削減目標に対し、柔軟に取り組む姿勢を示した。

同社のエネルギー移行戦略や同業他社と比べた株価の低迷を巡る投資家の不安を和らげる狙いがあるとみられる。

BPは昨年、2030年の石油・ガス生産量を石油換算で19年より約25%少ない日量200万バレルに減らすと発表。削減率は20年に発表した当初目標から下方修正した。

オーキンクロス氏は、30年の削減率は目標を超える可能性がある一方、目標に達しない可能性もあると指摘。「200万(石油換算バレル)は現時点で目指す妥当な数字だ。上振れする可能性があるかと言えばあるし、下振れする可能性もあるかと言えばある」と語った。

さらに同氏は、BPには世界各地で進めるかどうかを向こう数年以内に決定しなければならない30余りのプロジェクトがあると説明した。

その上で「これらのプロジェクトの是非を、リターンを根拠とする手法に基づき決定することが、30年時点の生産を巡る当社の考え方を伝えるのに役立つだろう。ただ私は生産量ではなく、リターンとキャッシュフローを重視する」と述べた。