[モスクワ 3日 ロイター] - ウクライナ戦争を受けて資産を凍結されたロシアの国内投資家と外国人投資家の資産交換計画を進めているロシアのブローカー、インベスティションナヤ・パラタは3日、非居住者からの申請受け付けを開始すると発表した。

ロシア政府は、西側の対ロシア制裁やロシアの報復措置を受けて資産を凍結された国内投資家と外国人投資家の資産を解放する計画を策定。

ロシアの個人投資家を対象とした第1段階では100万件以上の申請があり、総額は353億1000万ルーブル(3億9185万ドル)に達した。

外国人投資家はロシアで凍結された資金で、ロシア人投資家が欧米で保有するアルファベット、テスラ、マイクロソフトなどの企業の株式を購入する計画だ。

ただ、欧米当局が協力するかどうかは不明。

法律事務所モルガン・ルイスの弁護士はこの交換計画に「法的な枠組みはない」と指摘。ロシアに凍結資産を持つ100以上の米国の顧客のうち、慎重ながらも参加に関心を示しているのは2社だけだと語った。

ロシア人投資家の凍結資産の多くは欧州にある。ロシアの証券を保有する預託機関のユーロクリアは以前、ロシアの計画が可能かどうかを評価するのは難しいと述べている。3日の時点でコメント要請に応じていない。

インベスティションナヤ・パラタの代表は先月ロイターに対し、400億─500億ルーブルの証券を解放できれば成功だと話していた。

同社は制裁の対象外だが、投資家からは、ロシアと西側諸国の間の取引制限が今回の計画にどのように影響するかを懸念する声が出ている。