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[ブリュッセル 10日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会のフォンデアライエン委員長は、右派勢力が躍進した欧州議会選の結果を踏まえ、早速2期目の続投を視野に「支持固め」へ動き始めている。

欧州議会選では、フォンデアライエン氏を支えてきた中道系の親EU会派が過半数を維持したものの、議席数は減少。このため同氏が欧州議会で続投を確実に承認してもらうには、より幅広い勢力に働きかけて安定的な多数派を形成する必要がある。

こうした中でフォンデアライエン氏は、緑の党や、右派ながらこれまで緊密な関係を保ってきたイタリアのメローニ首相が率いる会派などとの連携を模索するかもしれない。

ただ中道左派の「欧州社会民主進歩同盟(S&D)」、中道リベラルの「欧州刷新」、緑の党はいずれも極右と手を組むことを拒否しており、フォンデアライエン氏にとって政治的な調整は極めて難しくなりそうだ。

一方、フォンデアライエン氏の続投には、EU諸国首脳の後押しも欠かせない。

2人の関係者がロイターに明かしたところでは、フランスのマクロン大統領はフォンデアライエン氏の続投支持に傾きつつある。欧州議会選で与党が敗北したとはいえ、マクロン氏の存在感は欧州首脳間において依然として大きい。

ドイツのショルツ首相は、フォンデアライエン氏の続投支持を公表していないが、同国も支持に回るとの見方が広がっている。

ショルツ氏は10日、EU首脳ポストは早急に決定するのが望ましいとの見解を示した。

これに対してイタリアのメローニ氏は、フォンデアライエン氏の続投を決めるのはまだ尚早だとくぎを刺し、自身が影響力を行使する余地を残そうとする気配が見受けられた。