Philip Blenkinsop

[ブリュッセル 11日 ロイター] - 欧州連合(EU)は週明け17日に加盟国トップがブリュッセルで会合を開き、先の欧州議会選の結果を検証し、次期体制の主要ポストについて合意を図る見込みだ。執行機関である欧州委員会のトップはフォンデアライエン氏の続投が決まる見通しで、他の主要ポストについてはエストニアのカラス首相やポルトガルのコスタ前首相らが有力視されている。

外交筋によると、EUは今月28─29日の首脳会議前に主要ポストについて非公式な決定を行う見込み。

フォンデアライエン氏が率いる欧州人民党(EPP、中道右派)は議会選で最大会派を維持した。また、同氏はEPP所属の首脳13人に加えてドイツから支持を取り付け、フランスも支持に傾いている。

他のポストは、議会選で第2会派となった社会民主進歩同盟(S&D、中道左派)と、S&Dとの連合を復活する可能性が高い欧州刷新(RE、中道リベラル)が手に入れる見込み。

ミシェル欧州理事会議長の後任を巡っては、前ポルトガル首相のコスタ氏が最有力候補に挙がっている。ポルトガルのモンテネグロ新首相はコスタ氏が出馬すれば支持すると述べている。またEUの外交筋によると、ドイツのショルツ首相(社会民主党)もコスト氏を支持している。

外相にあたる外交安全保障上級代表のポストはリベラル派が獲得する見通しで、ロシアに対してタカ派的な姿勢を採るエストニアのカラス首相が有力候補となっている。