[ドバイ 13日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)のガイス事務局長は13日、長期的には石油需要がピークを迎えることはなく、2045年までに日量1億1600万バレルまで拡大し、それ以上になる可能性もあると述べた。

国際エネルギー機関(IEA)は12日公表した年次報告で、世界の石油需要が2029年までにピークに達し、30年から減少に転じると予想した。

ガイス氏は調査会社エナジー・アスペクツへのコメントで、IEAの予想は「非現実的」で、「特に消費者にとって危険な論評であり、前例のない規模のエネルギー相場の変動をもたらすだけだ」と指摘した。

OPEC加盟国とロシアなど非加盟産油国からなるOPECプラスは原油価格下支えのために2022年後半から大幅な減産を行ってきた。協調減産量は合計で日量586万バレル(世界需要の約5.7%)に上る。

ガイス氏は、IEAは以前に見通しが間違っていたことがあると指摘。その上で、「OPECは2024年と25年の2年間で石油需要が日量400万バレル増加すると予想し、他の機関も日量300万バレル以上の増加を見込んでいる。IEAも、この2年に日量200万バレル増を予想し、26年に80万バレル増となるとしながらも、30年までの4年間は急に増えなくなると予想している。これは非現実的なシナリオであり、世界経済に悪影響を与えるだろう。単にIEAの反石油シナリオに過ぎない」と批判した。