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[ワシントン 25日 ロイター] - 米大統領選で返り咲きを目指すトランプ前大統領の主要顧問2人が、ロシアのウクライナ戦争終結に向けてトランプ氏に提示した計画の内容が分かった。ウクライナが和平交渉入りした場合にのみ米国からさらに兵器が供与されることが盛り込まれている。

国家安全保障問題担当アドバイザーのキース・ケロッグ氏とフレッド・フレイツ氏がロイターとのインタビューで明らかにした。

米国は同時に、ロシアに対しては交渉を拒否すればウクライナへの支援が強化されると警告する。計画では和平交渉中の戦闘線に基づいて停戦が行われることになるという。

フレイツ氏はトランプ氏に戦略を提示したところ、好意的な反応が返ってきたと明らかにした。ただ「彼がそれに賛成したとか、文言の全てに同意したと言っているわけではない」とも語った。

一方、トランプ氏の広報担当者スティーブン・チャン氏は、トランプ氏または同氏陣営で権限のあるメンバーによる発言のみが公式なコメントと見なされるべきだと述べた。

トランプ氏は自身が大統領選で勝利すればウクライナ戦争を迅速に解決できると述べているが、具体的な内容についてはこれまで明らかにしていない。

<内外の反応>

ロシア大統領府(クレムリン)のぺスコフ報道官は、トランプ陣営のウクライナ和平案について、現地の現実を反映したものでなければならないとの見解を示した。

ウクライナのポドリャク大統領府顧問はロイターに対し、ロシアがウクライナを侵攻し、国際法に違反していることを踏まえると、最前線での敵対行為を凍結するのは「解せない」とコメント。ゼレンスキー大統領が提案している和平案には「平和は公正かつ国際法に基づくもののみでと明確に述べられている」と語った。

米ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)のワトソン報道官は「バイデン大統領は、(和平)交渉に関するいかなる決定もウクライナ次第だと考えている」とし、ウクライナにロシアとの交渉を強制することはないという考えを示した。

<NATO加盟は留保>

ケロッグ氏は、ロシアとウクライナを迅速に交渉のテーブルに着かせることが重要だと述べた。

ケロッグ、フレイツ両氏が幹部を務めるシンクタンクの研究論文は計画の中核要素を説明しており、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟を長期間先延ばしにするという約束によって、テーブルに着くようロシアを説得できるとしている。

フレイツ氏は、計画の下ではウクライナがロシアに正式に領土を割譲する必要はないと説明。ただ、ウクライナが近いうちに全領土の実効支配を回復する見込みは低いとした。

「われわれの懸念はこの戦争が若い世代を殺す消耗戦になっていることだ」と述べた。