Tim Cocks Tannur Anders

[ヨハネスブルク 30日 ロイター] - 南アフリカの与党アフリカ民族会議(ANC)を率いるラマポーザ大統領は6月30日、白人を主な支持基盤とする民主同盟(DA)などと組んだ連立政権の閣僚を発表した。DAのスティーンヘイゼン党首は農相として入閣した。

ANCは5月29日の総選挙で、過去30年間で初めて獲得議席が過半数を割り込んだ。このため複数のライバル政党との厳しい連立交渉を余儀なくされ、閣僚人事の確定まで長期を要した。

ラマポーザ氏はANCのゴドングワナ財務相を続投させる一方、国際関係・協力相にはパンドール氏の後任としてラモラ法務・矯正相を起用した。

マンタシェ鉱物資源相は留任となるが、大統領は従来の所管からエネルギーを外した。今後はラモコパ電力相が兼務する。

ラマポーザ氏は、新閣僚は「わが国の多様性を反映している」と指摘。「連携と協力の精神の下、新政権はともに手を携えて職務に当たる」と表明した。

スティーンヘイゼン氏は声明に「南アフリカの民主化へ向けた道程の一翼を担うとともに、投票した何百万人もの市民に実際に目に見えて分かる変化をもたらすことを心待ちにしている」と記した。

水道、教育、電力といった基本的なサービスさえも行き届いておらず、有権者はこれまでANC政権に不満を募らせてきた。

専門家は、連立政権が改善できるかどうかは、各党の理念上の違いをどの程度克服できるかに左右されることになりそうだと話している。