熊本県内で最も長寿の企業とは?国内最大級の企業情報を保有する帝国データバンク協力のもとベスト3を調査しました。

【第3位】和菓子には欠かせない!米の産地から紡いだ歴史

第3位は国産の餅米を使った白玉粉で有名な、氷川町(ひかわちょう)の『白玉屋新三郎』です。一体創業はいつなのか?

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白玉屋新三郎 15代目 牛嶋俊夫さん「1638年です」

なんと江戸時代!始まりは、熊本に根深い歴史と繋がっていました。

牛嶋さん「島原・天草の乱があっている最中でして、戦いが惨かったのもあり武士をやめて商人の道へ進んだ」

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創業者は天草・島原の乱をきっかけに氷川町で店を開き、米の産地でもあったことから白玉粉の製造を始めました。

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餅米をすり潰すのに使う石臼は全国でも珍しい模様のものを使っていて、創業当時からその形を守っています。

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牛嶋さん「うちの白玉は、コシや つるんとしたのど越しが特徴です」

八代平野が干拓される以前はお店の近くまで海があり、白玉粉は貿易品として大人気だったそうです。

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15代目当主が提案する新たな白玉グルメ

牛嶋さん「新しい現代に合う食べ物作りというのをやって行きたいと思っています」

現在15代目当主の牛嶋さんは、白玉粉を使って新たな取り組みを始めました!

白玉屋新三郎 15代目 牛嶋俊夫さん

それが…白玉グラタンです!

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牛嶋さん「白玉粉はお菓子にしか使えないというイメージがあったので、色々使えるということを教えたいと思って」

特徴はホワイトソース。小麦粉の代わりに白玉粉でとろみをつけていきます。
牛嶋さん「小麦粉のとろみと少し違って粘りのあるとろみ。野菜や肉の旨味をきれいにまとめてくれるので、少ない塩で十分に味が出る」

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また、酒粕と白玉粉で作った酒粕チーズを使い、外側はパリッと&中はトロトロとしたグラタンに仕上げています。

牛嶋さんの目標は創業400年!白玉粉の可能性を広げるため、日々研究に勤しんでいます。 

【第2位】熊本市にある医薬品などの卸企業

第2位は、熊本市中央区の『徳光屋本店』。薬剤などの卸売業を営む企業で、創業は1632年です。

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そして第1位、県内で最古の企業は…?

【第1位】戦国の世が生んだ銘菓

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ご長寿企業の第1位は中央区南坪井にある 『老舗 園田屋』です。
その歴史はなんと!!

老舗 園田屋 19代目 園田健一さん「創業は400年以上前になります」

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帝国データバンクによると、なんと1582年創業。この年は「本能寺の変」が起きた年です。

現在の当主は19代目。東京在住で漫画家でもある園田健一さんが経営しています。

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こちらの製菓店の看板商品は「朝鮮飴」です。

園田さん「秀吉の時代で、加藤清正が朝鮮出兵の際に 兵糧食を作るということで、元々あったお菓子を改良して熊本城に納めた」

そのため、「朝鮮飴」という名前になたっということです。

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「朝鮮飴」の製法は、当時のまま。
園田さん「水飴と麦芽糖、餅米と砂糖を加熱して練り上げていく」

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飴という名前ですが食感は餅のように柔らかく、砂糖とほんのりお米の甘みが広がるお菓子です。 

伝統を守り、進化を続ける

熊本の歴史を紡ぐ店内には、明治時代の賞状も残っていました。

園田さん「『お菓子万博』に出たことがあって、表彰された」

明治10年の賞状 

賞状には明治維新で活躍した大久保利通の文字があり、「透明にして、風味甘味なり、製法老熟の妙あり」と朝鮮飴を讃えています。

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現在健一さんは、新商品開発や、自身の漫画家である特徴を活かし、パッケージなどにイラストを盛りんで店を盛り上げています。

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園田さん「僕のファンの人にも商品を見てほしくて新製品を出したいと思っている。『朝鮮飴』と名前がつく前の元祖のお菓子を出したい」

朝鮮飴の元となったお菓子は現在開発中!伝統を守りつつ、令和の今も進化を続けています!

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