歴史の大きな転換期の真っ只中に生きているというのが、今日の多くの人々の実感ではないだろうか。映画「山猫」で有名な「変わらずに生き残るためには、変わらなければならない」を肝に銘じている。社労士業でも、従来の価値観・常識・固定観念は最早通用しない。一方で、時代の変化に影響を受けない原則「働くとは、ひとの役に立つこと」、「お客様が求めるのは、快の提供か、困りごと・悩みごとの解消」などは、守っていかねばならない。

 この2つを前提にすれば、手続き業務では生き残れない。迅速で正確でさえあれば、結果に違いはないから価格競争に晒されるレッドオーシャンである。

 一方、相談業務は、正解は1つではないし、社労士の対応によって雲泥の差が出る。

 相談に情報提供を加えた業務が、今の私の中核である。私が心掛けているのは次の6点だ。

 ①「インフォメーション」ではなく「インテリジェンス」を提供すること。テレビ、一般の新聞、週刊誌などの情報が前者であり、情報リテラシーを通った月刊誌、SNS、メルマガ、専門紙に独自の解釈や運用法を加味した情報が後者になる。たとえば労基法第○条は知っているだけ(インフォメーション)では1銭にもならないが、使い方(インテリジェンス)によっては、数百万円の差が出ることもある。

 ②ヒアリングでは、事実と意見を区別し、抽象的でなく具体的な話を聞き出す。

 ③提案では、事例を挙げ、選択肢とメリット、デメリットを示し、判断はお客様に任せる。 

 ④相談範囲を限定しない。お客様によっては、グルメ情報の交換や一推しのドラマや小説の話もする。

 ⑤労使紛争などでの労働者の理不尽な要求に対しては、文書でやり取りをする。客観的な景色をみせて、法的にも道義的にも利害の面でも、争いを続けることに益がないと悟らせる。相手の間違いを指摘はするが、非難はせず自尊心を傷付けない。

 ⑥相談・情報提供業務では、あらゆる分野が仕入れ先になる。多読(ビジネス書・小説・マンガ)を心掛けるほか、セミナー(社労士向け以外では、探偵・出版・精神科医・コピーライター・作家・マーケティング・レジリエンス・コーチング)受講など、好奇心や問題意識を持ち続け、初体験を歓迎する。

 社労士業は、お客様から「ありがとう」といわれる恵まれた仕事の1つである。お客様の役に立ち、かけがえのない社労士をめざして、より一層研鑽を積みたい。

夢現チャレンジ社労士事務所 細谷 克則【福島】