これからますます採用難の時代になることが予想される。企業は、2020年に新型コロナウイルス感染症による不測の事態に見舞われ、経営の見直しに迫られた。コロナ禍で採用を継続する企業、停止する企業などと判断が分かれた。

 アフターコロナを見据えて採用を積極的に行った会社が利益を伸ばした事例もあったが、日本の人口減少は待ったなしで進んでいき、採用に行き詰まる会社が増えるのは明らかである。

 総務省の令和3年版情報通信白書によると、労働力として見込む生産年齢人口(15〜64歳)は、2020年に7406万人に上っていたが、2040年には5978万人まで減ると推計されている。

 かつてない少子高齢化の時代を見据えて行動する企業が生き残ることは間違いない。

 「良い人材が採れない」、「応募すらこない」などと悩んでいる企業は数多くある。ではどういった採用活動をしていけば良いのだろうか。

 企業の採用支援をするなかで、共通する課題が分かった。それは、「採用基準」が明確になっていないことだ。どんな人物が自社に合っているのか、こんな社風なのでこういった人、こういった経験がある人、こんな価値感を持った人などと考えたらキリがないほど出てくるのではないだろうか。それをしっかりと考え、求める人物像として落とし込むことが大切である。

 また、人物像を面接担当者で共有しつつ、一定のラインを設けたうえで、面接に望むことが採用に失敗しない鉄則である。

 しかし、採用は単なる入口に過ぎない。定着してもらい、会社へ愛情を持って働いてもらうことが従業員、会社双方にとって幸せなのではないだろうか。採用後も、「福利厚生サービスを充実させれば良いのか」、「世代に合わせて教育をしないといけないのか」などと悩みは尽きない。

 だが、忘れてはいけないことが1つだけある。それは従業員を人財として捉えること。愛情を持って接すれば、相手も人の子。愛情が伝わり、一生懸命働いてくれる。

 従業員からの「見返り」を求めていないだろうか。過剰に求めてしまっては精神的にも肉体的にも疲れてしまう。お互いストレスのない会社づくりを徹底すれば自ずと良い会社になっていく。ぜひ一度、実践してみていただきたい。

 当法人は「ヒト」と「採用」に関するプロとして多くの企業の役に立てるよう、従業員一同、日々知識の研鑽に励んでいく所存である。

リアライ社会保険労務士法人 代表 島田 雄太【大阪】