国土交通省は今年度、軽トラックなどを用いて事業を行う「貨物軽自動車運送事業者」に対して、遵守すべき法令や安全対策を示すマニュアルを作成する。運行管理に関する講習の開催や、ラーニングで法令を学べるシステムの開発も検討している。

 マニュアルは、軽貨物車の交通事故件数が増加していることを受けてのもの。貨物軽自動車運送事業者の多くは個人事業主が占めており、大手運送事業者からの委託を受けて荷物を運んでいる。大手運送事業者をはじめとした取引先や関係者が参加する「貨物軽自動車運送事業適正化協議会」では、マニュアルについて情報共有している。

 国交省が貨物軽自動車運送事業者約770者に実施した実態調査では、点呼などの運行管理を「実施していない」と答えた割合が25%に上っている。拘束時間、休憩時間を「遵守していない」は39%だった。