下腹部を狙ってくる通称「エロダニ」目の周辺にまとわりつく「メマトイ」…何それ?!厄介な生き物の正体は?対策は?
RSK山陽放送6/6(金)21:00

下腹部を狙ってくる通称「エロダニ」目の周辺にまとわりつく「メマトイ」…何それ?!厄介な生き物の正体は?対策は?
気温や湿度が上がり、厄介な生き物が活発になる時期です。刺されたあとから「かゆい!やられた!腫れてる!」と気づいたことはありませんか?私たちを「ごちそう」にする、虫やヒルの仕業かもしれません。
気づかないうちに刺されて後からかゆい「イエダニ」「トリサシダニ」、気づかないうちに咬まれて血が止まらなくて焦る「ヤマビル」、ひたすらしつこく追い回してくる「メマトイ」について、害虫駆除を専門とする東洋産業の大野竜徳さんに聞きました。
皮膚の柔らかいところに赤い発疹…「エロダニ」の仕業!?
ー皮膚の柔らかいところに赤い発疹が複数あった場合、どんな生き物に刺された可能性がありますか。
(東洋産業 大野竜徳さん)
「『イエダニ』や『トリサシダニ』かもしれません」
「大きさは0.5〜0.7mmくらいで、白っぽくてとても小さく、ほとんど目にとまらず、普段はネズミや小鳥にとりついて生活していますが、宿主が弱ったり、死んだりすると、一斉にそこから離れてくることがあります」
「おうちだと、軒先や換気扇、物置などに住み着いた小動物から離れてきて被害を出しますが、野外でも人のいない古民家、廃屋、木にできた鳥の巣や小動物の巣に住んでいます」
【画像①】はイエサシダニです。(閲覧注意)

「小動物から主に吸血していますが、近づいたヒトの皮膚も刺してきます。主な症状は刺された場所が赤く腫れ、強烈なかゆみを伴います」
「咬まれるときには一匹ではなく、複数で刺されることが多いので、皮膚の柔らかいところに赤い発疹のような跡が複数個所残っていたら要注意です。咬まれるととにかくかゆくて、1〜2週間かゆみが続く場合もあります」
「とても小さいダニで、衣服の中に潜り込み、特に腰まわりや太もも、わき腹、関節の内側などを柔らかいところを狙ってきます」
「特に家の中で被害が出た場合、イエダニはネズミがいないと出現しないのですが、もしこのダニが出るとお子様や女性などの肌の薄い方は特に被害にあいやすく、胸や下腹部などの皮膚が薄いところに被害が多いことから『エロダニ』とも呼ばれます」
吸血されると血が止まりにくくなる「ヤマビル」
ー山に出かけてふと気づくと、痛みがないのに血が流れている…という経験をした人がいます。
(東洋産業 大野竜徳さん)
「それは、ヤマビルの仕業の可能性が高いですね」
「ヤマビルは、何とも言い難い、ナメクジのような柔らかい体をした生き物です。大きさは2〜5cmくらいと大きいですが、周りの景色に溶け込むような暗い色をしています」
「乾燥が苦手で、うっそうとした山道、落ち葉の積もった林道、湿った斜面などで出会うことがあります」
「ヤマビルは動物のにおいを遠くからかぎつけ、だんだん這って近づいてきて、近くに通りかかった獲物にうまくとりついてよじ登ってきます」
「かつてヤマビルは上から落ちてくる、といわれていましたが、実際は足もとに近づいたヤマビルがそっと気づかれないように体を這いあがって首筋などの目立たないところにかみつくことから、まるで上から降ってきたかのように錯覚したのかもしれません」
「実際は足もとが一番の要注意ポイントですね。そんな足もとから服や靴に侵入し、そっと皮膚が露出したところに吸いついて吸血します」(【画像②】ヒルのイメージ:閲覧注意)

ーヒルが吸いついていても気づかないこともあるようですね。
「体を這いまわるときももちろん、吸い付かれたところも麻酔作用のある唾液で吸血中の痛みはありません。症状として、痛みはないものの、吸血後の出血はなかなか止まりません」
「咬まれたところの傷口の確認はしづらいですが、延々と血が出てきて止まらないので、すぐに普通の傷と違うのには気づきます」
「これは吸血の際の麻酔作用と血が固まらないようにする成分が、かさぶたができるのを邪魔するためで、咬まれたところからサラサラと血が流れ続けます(これは本当に気持ち悪いです…)」
「血が止まらない以外にはほとんどかゆみや痛みは出ませんが、人によってはかゆみや赤みが数日後に出たり、傷口から細菌感染したりすることもあります」
ー怖いです。足元から這い上られないように、注意が必要ですね。
目の周りをしつこく飛び回り汗や涙をなめる「メマトイ」
ー外で過ごしていると、時折目の周りにまとわりつくように飛んで、手で振り払ってもしつこく寄ってくる虫がいますが、あれは何でしょうか。
(東洋産業 大野竜徳さん)
「ハエの一種、メマトイかもしれません」
「とにかく目や鼻、口の周辺をしつこく飛び回り、汗や涙に含まれる塩分を求めて近づいてきまて、なめとっていきます」
「大きさは2〜3mmと小さいですが、顔の周りを飛び回るので、音も見た目も触感もあり、追い払っても、追い払ってもしつこく顔の周囲を飛ぶのでとっても嫌な思いをします」
「山道、林道、登山道、渓流沿いなどの木陰や湿った場所を歩いているといつの間にか顔の周りをずっと飛び回っていることがあります」
「吸血はしないので傷口は残らず、日本では伝染病の媒介も心配はほぼありませんが、目に入ったり、うっかり吸い込んだりすることもあり、そうなるとより気分が悪いですね」
「こっそり血を吸いに来るほかの生き物と比べて、顔の周りを飛ぶので、しつこさと目立ちっぷりは群を抜いていて、かなり精神的ストレスがあります」
「当然目に入った場合、痛いですし、ごしごしこすって目をケガすると結膜炎や細菌感染のリスクはあります」
もし被害にあったら?
ーもしも被害にあった場合は、どうしましょう?
(東洋産業 大野さん)
「『イエダニ』や『トリサシダニ』であれば、まずは患部を拭いて、抗ヒスタミン軟膏が有効です。咬まれた場所はかゆいですが、かきむしらないようにしましょう」
「無意識にかきむしらないようにあて布をし、症状強ければ皮膚科での受診をお勧めします」
「ヤマビルは流れ出続ける血を止めるために、清潔なガーゼで圧迫止血し、消毒。血が止まったら絆創膏を貼って経過観察しましょう」
対策は?
(東洋産業 大野さん)
「被害にあわないためには、まずは何よりも情報収集です。ヤマビルなどが大量発生しやすいところは、インターネットで検索すると自治体や先人たちの情報が出てきますので、心と体の準備がしやすいです」
「長袖長ズボン+首元や顔周りをガードしましょう。できれば明るい色の服で虫を視認しやすくするのもコツです」
「裾を靴下の中に入れ、せめてアンダーウェアもパンツイン!動いても肌を露出させないようにしましょう」
「防虫スプレーはディートorイカリジン入りでしっかりと忌避効果のある防虫スプレーを使うのがおススメです」
「塗り忘れがないように、体中にしっかりかけて塗り込むことが効果を上げるコツです。かけそこなったところは生き物が狙ってくるスポットになります」
「休憩はなるべく石やテーブルの上や開けて明るい場所、草むらや落ち葉の上に座るのはNGです。地面からやってくる虫は意外と多いですし、そのほかの生き物の危険もあります。開けた場所で休憩しましょう」
「この時に服装と虫のとりつきがないかチェック、関節や首筋など、汗をかきやすいところには再度防虫スプレーを使うのもいいですね」




