闘牛の街・うるま市が生んだ最強牛「闘勢琥珀(とうせいこはく)」の像のお披露目報告式が8日、うるま市役所で行われた。

 闘勢琥珀は沖縄で全島闘牛大会を5連覇し、新天地・徳之島でも今年の1月に行われた徳之島全島一優勝旗争奪戦に勝利した。事実上の日本一に輝くスター牛だ。お披露目式には元牛主の平良恵さん(49)をはじめ、像を制作したワンズパック(うるま市)の代表・徳平広樹さん(43)、中村正人うるま市長らが参加し、闘勢琥珀の功績をたたえた。

 2年前に闘勢琥珀に出合い一目でファンになったワンズパックの徳平さんが、うるま市に引っ越したのをきっかけに「街を盛り上げたい」と像を作り始めた。動物の精巧な像は「難しいため避けることもある」(徳平さん)と言うが、元牛主の平良さん一家の協力を得て、そっくりに仕上げた。

 像は全長が約3.7メートル、高さは約1.5メートルと本物より一回り大きく、重さは250キロにもなる。平良さんも「つぶらな瞳や右の角、お尻の筋肉がそっくり」とその完成度に驚く。愛牛と離れ、寂しい気持ちでいたが「市役所の近くを通れば(琥珀を)のぞいていこうかな」とほほえんだ。

 中村市長は「保育園児から大人まで琥珀と写真を撮ったり、遊んだりと好評だ。人が寄って来て素晴らしい」と喜んだ。

 闘勢琥珀像は5月末までうるま市役所前に展示されている。

(玉城文)