ロシアによるウクライナ侵攻で、ポーランドに避難してきたウクライナの子どもたちを受け入れる託児所を現地で開設・運営している那覇市出身の東優悟さんが、さらなる支援を呼びかけている。

 託児所は資金難で運営の危機に直面している。東さんは「ウクライナ侵攻が長引き人々の関心が薄れる中、いまだ苦しんでいる人たちがいる。避難者の居場所を確保するためにも協力してほしい」と話し、寄付につながる商品の購入や、寄付への協力を募っている。

 東さんは昨年7月、ポーランド南部の都市カトヴィツェに託児所を開設。必要経費は日本からの寄付などでまかなってきた。現在、子ども16人を預かっており、避難者の母親4人を職員として雇っているが、運営のめどは7月までしか立っていない。

 国際機関が支援する託児所は次々に支援が打ち切りとなり、閉所したという。東さんは「子どもを預ける場所がなくなると、母親たちが働くことができなくなる。日本の支援で支えられたこの託児所は最後のとりでになっている」と語る。

 東さんはポーランド日本情報工科大学で講師として働きながら、託児所の運営に取り組む。講師として得た収入の一部を運営に回すが「個人でできる範囲には限界がある」と窮状を訴える。

 侵攻が長期化する中、避難者は戦争がさらに長期化することを前提とした人生設計が迫られているという。東さんは「ウクライナに戻るのか、ポーランドに定住するのか。その選択、決定ができるまで託児所は継続させたい。残り2カ月で閉所するにはあまりにも時間が短すぎる」と話し、託児所の継続に幅広い支援を求めている。

 募金は二つの口座で受け付けている。沖縄銀行小禄支店、普通「1751839」。琉球銀行小禄支店、普通「644804」。口座名義はいずれも「コドモエガオシエンカイ」。

 託児所の支援活動を展開する「一般社団法人こども笑顔支援会」のサイトから、寄付やウクライナで生産された菓子(寄付付き)を購入することができる。