元気な歌声で「千越祝い唄」を披露する唐房保育園の園児たち=唐津市唐房の金刀比羅神社

 唐津市唐房の唐房保育園の園児たちが13日、地元に古くから伝わる「千越(せんごし)祝い唄」を近くの金刀比羅(ことひら)神社に奉納した。関係者約50人が集う同神社の春季例大祭で、豊漁を願う元気な歌声が境内に響いた。

 千越祝い唄は、カタクチイワシが大漁で、漁獲高が千両を越えたことの喜び、感謝を歌っている。春は園児たち、秋は保存会が奉納している。コロナ禍を挟み、久しぶりに年長児13人が披露した。太鼓に合わせ、「御利生(ごりしょう)御利生で 明日から大群(おおがちゃ)獲ろうよ これも氏神さんのお御利生かな」などと歌った。

 大役を終えた末吉結糸(いと)ちゃんと宮副紡凪(つむぎ)ちゃんは「みんな聞いてくれて楽しかった」とにっこり。同保育園は漁港に面した場所にあり、井手聖実(さとみ)園長(49)は「漁師まちだから、これからも伝えていきたい」と語った。(宮﨑勝)