風に波打つ二条大麦を収穫する生産者=16日午前、佐賀市川副町

 国内有数の麦産地・佐賀平野は収穫期を迎えた。大麦、小麦の順に熟し、一面を黄金色に染める。佐賀市川副町では二条大麦の刈り取りが進み、16日もコンバインの音があちこちで響いた。小麦の収穫は5月下旬から始まる。

 大麦と小麦を合わせた佐賀県内の作付面積は2万2100ヘクタール(2023年産)で、全国3位の規模。ビールや焼酎の原料となる二条大麦に限ると日本一の産地を誇る。

 5ヘクタールで栽培する同町の泉忠臣さん(73)は「風が強くて刈りにくいが、息子夫婦が手伝ってくれて収穫は順調。3月に雨が多く、大麦、小麦とも実が小さい。近年と比べて収量が厳しくなりそう」と話した。(写真と文・米倉義房)